人たらしたれ バーテンダー a Paris 4巻

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バーテンダー a Paris 4 (ヤングジャンプコミックス)バーテンダー a Paris 4 (ヤングジャンプコミックス)
著者:加治佐 修
集英社(2013-06-19)
販売元:Amazon.co.jp

漫画に関してあーだこーだ書きたいと
思っても、ついつい時間が経って
そのうち別のことを優先してしまう。
こうやってブログを書くことは
人のためというよりは自分のためと
正直に言った方が良いのかもしれない。
しかし本当にありがたいモノ好きさんも
結構いるのでその人のためにも書きたく、
ひとりよがり過ぎるところからは
上手く離れてみたい笑
かつて、本屋で平積みされてるような
ビジネス書の類を散々読んで、
中には何度も読むような良いものにも
巡り会えたが、実のところ
・からくりサーカス
・花の慶次
・バーテンダー
レベルで人生訓となるようなものと
出会うのは確率としてなかなか難しい。
(これらは俺の人生の教科書だ)
中には何度も何度も読み込んでいるものも
何冊もあるにはあるが。内容の濃さ深さ
だけでなく「この人(著者)合うな」
というフィーリングも重要なポイント。
漫画家やその原作者は得てして己の
センスだけの勝負でなく、恐ろしい量の
参考文献に学び、取材を経たうえで
それを多くの少年に受け入れられるように
作品として落とし込んでゆくなどしている。
大作となると関わるプレイヤーの量も凄い。
凡庸のビジネス書とは注ぎ込まれている
ものが根本的に違ったりするし、
読み手の姿勢によっては単なる娯楽作品を
超えて教科書足りうる存在になる。
「バーテンダー a Paris」は、
ご存知?「バーテンダー」の続編
というか別モノとして描かれている漫画。
このブログでもバーテンダーネタは
何度か登場してきており、本当に好きだ。
登場人物を見ているとつくづく自分には
情熱や努力が足りないと痛感する。
時系列では前作終了より数年が
経っている設定。
キャラ立ちも含めてバーテンダーが
凄過ぎたせいか、ほぼ新キャラ構成の
パリ編への世間の風当たりは厳しいように思う。
でも、キャラだって徐々に育っていくものだよね。
前作でもこのキャラがこんなに活躍するなんて!
というのはあった。
(好きなものは特にAmazonレビュー
見ちゃダメよな・・・「世間」じゃなくて
あくまでごく一部の見解なんだし。
それにブログやソーシャルじゃなく
Amazonに長々とdis書く奴なんて
きっと面倒臭い奴に決まってるわ!)
前作が、東京・銀座を中心に舞台とした
ことが、前作とパリ編を比べてしまうと
アドバンテージになっている部分も多々ある。
読者で、銀座でなくとも国内の
オーセンティックなバーや逆に
喧騒そのものとも言えるバーを
実際に経験した人の数はパリに比べたら
段違いに多い。
・舞台
・背景
・人間
が主に全てドメスティックであり
「自分ごと」として漫画を読めるのだ。
親近感や既視感が寄与する面も少なからずあるだろう。
前作の主人公である佐々倉溜の存在を
チラつかせることによって読者の
気を引き、パリ編単体では弱いシナリオや
プロットを遺産で補っている、
という穿った見方も出来るかもしれない。
全くの別モノとして、何故バーテンダーと
題したのか、主人公を変えたのか、
大人の事情は諸々あるかもしれない。
それにつけても、主人公の違う本作で、
原作の城アラキ先生が何に挑戦しているのか
追ってみたい。そうさせるものがある。
舞台であるパリには17のとき、
もう15年以上前に1度だけ行ったことがあり、
だいぶMOTTAINAI滞在、触れ方をしてしまったが
何となくの記憶があり、それも役に立つ。
※当時はその場を積極的に楽しもうという
 気概が現在と比べて全然弱かった・・・
コミュニケーション能力や文章力が
欠落しており(&相手への思いやり・・・)
日々コミュニケーションの問題を抱える
俺にとって、漫画バーテンダーは
感動の場であり、勉強の場である。
ここまで書くと気持ち悪いかもしれないが、
前作と絵や内容が少し変わったところで、
本質は変わっていないように思える。
だからこそと言うのは強引だが
ある人は保守的になってパリ編をdisり、
前作の良さに固執する。
音楽でもアルバム1枚を経ただけで、
当人たちはあくまで自然体で前向きに
作って発表しているつもりでも
評価が一変したり勘ぐられたりするのは
良くあることだろう。
その実どうあれ俺はかなりの
城アラキファンになってしまってるから、
積極的に良い風に捉えようという傾向はある・・・
パリの名門ラッツホテルに
コンクール優勝カクテルを置いてきた
(日本ではもう作らないというポリシーがある)
佐々倉溜についても、本作で
より理解を深めることが出来るだろう。
パリ編になってからも、心の棘を
どうやって抜くのか、それが無理でも
どう真摯に向き合うべきなのか、
充分学ぶことが出来ている。
4巻では、今一度仲間や恋について、
また何かを贈るということについて、
考えさせられ、涙した。
あとは求道精神だな・・・
何かを背負いつつも、それを前面に
押し出したり吐き出すのではなく、
求道精神に向けて修行したり、
究極の「人たらし」として人付き合いの
作法やサービスの技術を磨く。
そういう意味で、漫画バーテンダーに
毒され過ぎてリアルのバーでも
過剰な期待をしてしまわないようにと
気を付けている。
リアルの素晴らしいバーテンダーも
存在するが、そんな人、店ばかりではないのが現実。
また値段やロケーション、時間帯などに
見合ったサービスというものがある。
一方、リアルのバーテンダーからも
学びは当然ある。漫画にも限界あるからね。
話術、静寂の中での仕事ぶり、まさに
ライブでしか体感出来ないものがある。
モンスター化やヒートアップしたり
面倒くさいお客さんへの対応など、
「そんなやり方があるのか!」と
自分がサービス提供側として立つ時に
真似させてもらって助かったケースも。
とにかく、バーテンダーを読むたびに
「人たらしたれ」と思わされる。
こんなことを書いておきながら
全く相反する行動をしまくっている
自分に辟易する・・・
相手に愛されることは難しいだろうが、
相手が帰ってきたくなるような存在に
なれたら面白い。
トーニャハーディングがここまで言う
漫画だから読んでみよう!という気に
少しはなってもらえた?ならない?
ムズい・・・
バーテンダー a Paris 4 (ヤングジャンプコミックス)バーテンダー a Paris 4 (ヤングジャンプコミックス)
著者:加治佐 修
集英社(2013-06-19)
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 それでは・・・
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