1/11 じゅういちぶんのいち

NO IMAGE

1/11 じゅういちぶんのいち

ジャケットと帯、POPに惹かれて衝動買い。
噂も聞かない、中身も見ない
漫画の衝動買いなんて初めてかも、
なんとこれが大当たり。
作者の中村尚儁先生はかなり謙遜体質で、
好感は持てるけれども、自分を卑下せず
自信を持っていただきたいなと思った。
俺だけでなく多くの人に大きな影響を
与えているはずだから。
作品自体は啓発本のように読める
ところもあり、大変興味深い。
主人公のサッカー題材だけでなく、
スピンオフ・オムニバスのように、
様々な登場人物が自分の心の棘や
現在の人間関係とどう向き合うか、
再生するかなどを描いている。
「サッカー」というものにフォーカスを
当てることにそこまで拘っていないのも
逆に面白い。そう、所謂サッカー漫画では
無いと思うし、俺はそれで全然OK。
最初1巻だけ買って、電車の中で
涙が止まらなくなってしまった。
ストーリーにそこまで革新性が
あるワケでも、鬼気迫るような画力が
あるワケでもないのにとても響いた。
・『変わりたい』
 (高校生でモテてそこそこ楽しい
 毎日なのに、それは本当の自分では
 無い、もっとアツい日々を送るために。)
・『人の夢を笑わない』
 (自分の物差しや常識を軽く超える
 ような人、子供の夢を笑わない。
 周りが笑っていても流されず、
 傾聴する。)
この描写のところが凄く刺さった。
やはり自分はそういうくだりに
弱いんだろうな。
親や友人、かつての恋人たちには
心の底から感謝しているが、それと
同時に彼らはドリームキラーでも
あったし、俺は耳を傾け過ぎた。
でも彼らのせいなんかではない。
全ては自分の選択、一瞬一瞬の
選択と行動の積み重ねだ。
これと決めたことに一心不乱に
突き進むマインドセットが無く、
外堀を埋めるための勉強や努力も
無かった。これに尽きる。
「誰に何と言われようとやる」
これを体現している存在に出会い、
刺激を受けることこそが必要だった、
そして自らがそうなることが全て。
早くからこれを出来ているか、そして
早くなくとも恥をかいてでも自分の
考えや行動を改めて進めるか。
これが人生を左右する。
悲しいかな、ほとんどが慣性の法則
のまま、変わらない。俺は変わりたい。
「1/11 じゅういちぶんのいち」の
主人公、安藤ソラは充分過ぎるほど
俺に刺激を与えてくれた。その他の
キャラクターもイチイチ魅力的だ。
そして優しい。
大事な人に、この1巻を読んで欲しいと
思った。
ちなみに、2巻や3巻も、自分の思い込みで
人を侮蔑していたことを改めるまでの
話があったりと、自分次第で人は
変われるんだということを教えてくれる
場面が多くあり、この先も追いたい。

 それでは・・・
 Beat your cajon!
 
  ※「Beat your cajon(カホン)!」とは・・・


DJブログランキング
※携帯の方はこちらの
 応援クリックお願いします。

書評カテゴリの最新記事