「愛がなんだ」とのことです

「愛がなんだ」とのことです

新宿は豪雨。「愛がなんだ」を観て来ました。

映画はここ5年くらい1人でしか観に行かないものだったのですが、私と観に行きたいという変わり者と一緒に行きました。

テアトル新宿の地上には今泉監督がいらして、握手会のような行列が出来ていました。推しメン(深川麻衣さん)や、推しメンにちょっと似ている人、うしろシティ顔の俳優が3人ほど出ていました。tracktop girlで撮影させていただいた丸山夕佳さんも出演されていました。

世の中には完全な善も完全な悪も存在しないんだよ、という観点ではアベンジャーズ エンドゲームと似てるとも言える映画でした。

ただし、アベンジャーズでは「やはりサノスは討たれるべき悪」と正当化するためのわかりやすい装置がいくつもありました。

片方の娘(殺戮した土地からかっさらってきた幼女を育てた)に多く愛情を注ぎ、もう片方の娘は改造や拷問をしまくったり、それだけでは足りないと思ったのか、エンドゲームではもっと安心して観れるようにサノスをだいぶ悪に寄せてます。

上手いのは、ヴォーミアでソウルストーンを得るために愛娘(殺戮した土地からかっさらってきた幼女を育てた)を殺すとき、またそれを思い返したときに本心で苦悩していたことで、結局サイコ野郎じゃねえかと吐き捨てたい対象の大ボスもそれくらいの心は持っているということです。

このままアベンジャーズの話を続けて「愛がなんだ」の感想は書かなくなるパターン?いや、でも2つの映画にかなりの共通点を見出したんです。

リアルの世界なんかもっと残酷というか、ある日そんなに大したきっかけではなくとも命が断たれたり大病を患ったりします。

最近の私で言えば3月4月と結構がむしゃらに働いて、ようやく連休だ!というときに、すっぽかされて音信不通になったり「何しに来たの」「泣きたいのはこっちだよ」というようなことが立て続けに起こり、もうどうでも良くなって3日の間にアベンジャーズを2回観に行きました。アベンジャーズ アッセンブル!

「大義名分」であったり、「私はこうなんだ」という植え付け、そういったことが倫理観とせめぎ合ったり、ときにラインを軽々と飛び越える。それが大きなスクリーンで繰り広げられることがスリルや快感に繋がってきます。私の現実なんかよりとても理に適って丁寧に作られていて、流石だなと思います。

大義名分があるから、犠牲はやむを得ない、愛情はあるけど殺す。

私は正しい、いや正しくなくても私はこうなんだ、それは絶対なんだ、だからこういう行動をするんだ、という正当化や一般化。

正直現実では付き合ってらんねえよということでも、役者や映像の美しさ、巧妙な脚本などで観る者を納得させたり感動させてしまう。

冒頭で「うしろシティ顔の俳優が3人」と書きましたけど、そうとでも思わないとやってられない面や死にたくなる要素も結構あったんですね。やっぱそれイケメンだからこそ言える、成立するセリフでしょ・・・という。キモメンが言ったら警告なしの即射殺。

愛がなんだ、内容そのものが完全に「人生を諦めた、諦めかけたおっさんは特に観に来ないでください」という感じで、プリクラコーナーのように「アラフォー男性のみの入場は禁止です」とでも張り紙しておいて欲しいです。劇中、おっさんを慌てふためかせたり大きく動揺させるような事件は全く起きず。

むしろ、苦い思い出たちを隠したまま忘れているようなどうでも良い引き出しを、引っ張り出したりつついたりというより色んな角度から爆撃して燃やし尽くすような、絶望が反転して快感のようなものさえあります。

クラブに居そうで居ない、やっぱり居そう?なおばさんなんかも出てきて、そういったことまで胸を刺してくるんですね。

正直、アベンジャーズが、最初から最後まで、家族愛100、友情100、バカ100のボルテージだとすると、愛がなんだは、かなり最後の方まで、今泉監督特有の間40、セックス10、社会20、みたいな「地下クイズ王のジャンルのパネルかよ!」という感じのユルさが続きます。

でも最後の方で人が決意をしたりぶつかり合ったりするシーンはやはり胸が痛んだり、自己投影して嘆いたりと、かなり泣いてしまいました。

なんとなく自分の中で収まりが悪いので、Facebookで誰も読んでない書き殴った推しメンや乃木坂への気持ちを転載します。

“乃木坂で最も深川麻衣さんを推してましたから、卒業後なんらかの仕事があるたびに喜んでいました。

もうすぐ卒業して3年、未だに「元・乃木坂の」と冠が付きがちですが、近頃の活躍ぶりを見るとそれもはずれだす頃かなという感じです。

3年前の卒業コンサート、「進みたい道がある」ぼんやりとしか話せなかった彼女に、自分もファンの多くも、道ってなんだろう、芸能とは違う道なのか… と、まさか女優業とはつゆ知らず。

でも秘めたる炎が凄かった。表には出さなくとも凄い努力を重ね続けているということが、彼女の出演するドラマ、映画を観るとわかるんです。どんどん進化する。そして素敵な作品に恵まれている。

3年前、祝福したい、応援したいという気持ちもありつつ、心の奥底では彼女の卒業を受け入れられていなかった自分がいて、喪失感が凄かった。

しかし、彼女の現在の眼を見張る活躍ぶりと、後に続いて巣立っていったメンバー達のおかげで、卒業するということ、人の門出を祝福するということを学び、表面的な「おめでとう」という言葉だけでない何かを会得できたような気がします。

「どうせアカの他人」というどこかシラけた態度でアイドルを好きになり、すぐに違うグループに興味の対象を移す、やめる、それも自由ですが、何かが違うのではと思うところがあり…

そもそもはグループが大きく変わってしまった、全員が円満卒業という形でグループが終了した、そういった経緯で乃木坂に辿り着きました。

いつまで続くかはわからない。でも良い意味で変わらない、しかし新陳代謝も行われている、全員可愛い!そして卒業メンバー達が変わらず愛おしい!これをずっと感じられるグループのファンは本当に稀有で幸せだと思います。こんなグループ他に無いよ!”

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