書籍付きCDと言っていいのか、CD付き書籍と言っていいのか、どちらが主とも決めつけたくないようなモノ、サカノウエヨースケ「抑えきれない僕らのJ-POP!」がリリースされました。
■抑えきれない僕らのJ-POP! / サカノウエヨースケ
歌い出しでまずストップです。
■おさえきれない この気持ち / T-BOLAN
「抑えきれない」
とはどういうことか。
書籍のなかでREVIEWERの皆さん思い思いのオススメを挙げていて、唯一、西原さんがFIELD OF VIEWの突然を挙げていますけれど、やはり自分の中でビーイングは外せない。今聴いてもイケるだとかダサいけど敢えてDJで使うとか、そういうを超えて、自分の親や育った畑のようなもんですから、批評やメタのレイヤーとは別次元の存在なんですよね。
REVIEWERの人選が凄い。大好きなJ-POP3曲についてレビューするというもので、サカノウエヨースケ、スーパー・ササダンゴ・マシン(芸人)、小宮悦子(フリーキャスター)、ミズモトアキラ、アラケモクルー。、西原伸也、信濃川あひる、吉川友(アイドル)、原裕章(シップス)、鉄拳(芸人)。※敬称略
知識量も、深みも、文章力も無い私ですから仕方ないのですが、REVIEWERに漏れた嫉妬を交えてこのブログを書いております。信濃川あひるなんてね、旧知の仲だから言うけどそれ”J-POP”に入れるあたりが気持ち悪いんだよ!と叫びたくなります。
それに引き換え吉川友さんは素晴らしいです。自分で買った初のCDとして
■ファイティングポーズはダテじゃない! / Berryz工房
を挙げられています。この曲は本当に最高で、中でもベースが最高。「この恋の行方だけは 100点取ってみるぞ」前後を良く聴いてみてください。アゲ曲なのにベースラインを聴いているだけでも泣けるという。随所に見られるつんくの主張も今となっては大きな財産です。そして改めてメッチャ可愛いなベリ。この頃から現場行ってた奴らは色々ヤバい。かくいう私もおはガール ちゅ!ちゅ!ちゅ!には行ってましたが。
吉川さん自身、
■こんな私でよかったら / 吉川友
神曲と言っていいでしょう、サッカンことサカノウエヨースケ提供曲で素晴らしいのがあるんですよね。これがリリースされた時は本当に嬉しかった。
■恋のサバイバルナイトフィーバー / サカノウエヨースケ
https://open.spotify.com/album/0KU6CnEwKq1Me0aVi1o8U5
※Spotifyのリンク
これとセットで何度も何度もDJでかけさせてもらいました。(しかし恋サバもヤバいくらい名曲だな・・・)
ずっと続けているアラケモのみなさんの前では何も言えないですが、J-POPってなんだろう、J-POPオンリーイベントってなんだろう、これについては自分もかなり考えてきた方だと思います。今も出演者として誘われれば、喜びと共に必ず何らかの引っ掛かりが頭を出して「どういうスタンスで臨むの?」と問いかけてくるんですよね。
ポジティブに捉えればこのサッカンのリリースのように、感謝を示したり、昔を懐かしんだり、シンガロングする喜び・楽しみ、そういったものを共通の言語で楽しめる。
一方で、その場の多くの人が知ってる曲じゃなきゃシラけてしまってダメなのか、ビート・音そのもの、それらのミックスや積み上げではダメなのか、という気持ちがついて回ります。前J-POP時代やそうでないジャンルのDJや客として楽しんできた期間もそこそこ長いということもあり。
でも、さておき、自分のJ-POPも示しておかねば。
■表
WANDS。まさにビーイング、そしてJ-POPらしいJ-POPに、スティーブルカサー譲りの柴崎様のギター。ライブDVDに収録されているんですが音源と違うアウトロのギターが最高過ぎる。
東野純直といえば「君とピアノと」というのはわかる、わかり過ぎる、名曲なので。でも自分の中では「愛し方も分からずに」なんですよね。
イントロから最高じゃない!?King Gnuとかにも通ずるようなクラシカルでゴスペルなニュアンスがJ-POPに綺麗に融合する感じ。強引でもあり鮮やかでもある転調。何よりこの切なくなる土台のビート、BPMが素晴らしい。
今夜はブギー・バックには説明は要らないと思います。これとかWANDSのは中学のときに買った8cm CDそのままでずっと持ってる。姉がフリッパーズヲタだったこともあって、VHSでフリッパーズやスチャダラの映像を良く観ていたのですが、この曲は四半世紀前にしてヒップホップに全く興味無い多くの人間まで刺したのは本当に凄い。全バースをみんな暗唱できるって凄すぎる。
■裏(色々あったけど最高なアーティストのJ-POP)
多くは語りませんが、凄い才能だと思う。自分にはそういう音楽の才能は無いけれど、どちらかと言ったらメンタルはこういう人たちに近いんじゃないかなと思います。ただ背負うものが無いから彼らのように追い込まれもしないだけで。
・・・やっぱりJ-POPについて考えていると、自分の場合は光と共に闇を見つめる傾向があるようです。
そんなことで何年も逡巡しているうちに、
■Pretender / Official髭男dism
■白日 / King Gnu
2019年にもJ-POPの「最高」はちゃんとアップデートされていることに、青春現役世代より何テンポも遅れて気付きます。
Pretenderは、地方で仕事して、どうしても大阪で活躍する963を観たくて前ノリでホテルにチェックインしたあとファミリーマートで流れてくるのを聴いてその場で涙が出ました笑。
「これ俺の歌じゃん!この3~4年ずっとそうやって生きてきたじゃん・・・」と。こいつヤバい。MVのなかのドラマも素敵で、ヤバいヤバいと騒いでいたら、姉に「こんなんで泣くなんてピュア過ぎてキモい」と断じられました。
(共感できる人はNetflixで見られる中国ドラマ「片思い ~秘密の恋心~」見てください。本当に素晴らしいので)
最後に。もう10年くらい経つのかな、沖縄まで西原さんを訪ねていったときに、初めて間近でサッカンを見て、「サカノウエヨースケや・・・」となったあの日のことを思い出します。
それから、光栄なことに一緒のイベントに出させてもらったり、サッカンの年越しイベントでカウントダウン・サカノウエヨースケメドレーでDJとして参加させてもらったことも。色々あって、何年か経って、再び西原さんとサッカンがこういう形で手を組んでリリースしたってことだけでもかなりの感慨で。
「抑えきれない僕らのJ-POP!」が多くの手の人に渡ったら嬉しいし、やっぱりこういうフィジカルでのリリースは良いなって、難しいことを色々考えず直感として思います。(配信もあるみたいです!)
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