推しが座長やるから北海道行ってきたー握手会の前後で掟上今日子の備忘録を観てはいけない

推しが座長やるから北海道行ってきたー握手会の前後で掟上今日子の備忘録を観てはいけない

久々に個別握手会に行ってきた。何度目かのドラマ「掟上今日子の備忘録」を経た俺はタイミングが良かったのか、悪かったのか。それを記したい。

掟上今日子の備忘録に泣く

Huluに「掟上今日子の備忘録」が復活した!DVD BOXを買おうか悩んだくらいハマったドラマ。こんなにも切なく、何度も見返したドラマは他にない。ビリギャルを勧めてくれて東京→新潟に向かう車の中で映画を消化させてくれた西原伸也さんにも好評のドラマ。ちなみにビリギャルも予想を遥かに超える良さだった。今回もHuluは期間限定配信(2018/12/12迄らしいぞ!急げ!)みたいなので慌てて通して復習した。西尾維新すげー(ちゃんと読んだことない)、そしてカジュアルに映像で観られるようにドラマに落とし込んだ人たちすげー。何度も観てもやっぱりカジュアルでキャッチーなんだけど、前見たときよりも刺さりまくり泣きまくった。

ガッキー(新垣結衣)扮する掟上今日子は、眠ると記憶がリセットされてしまう探偵。ある時点までの記憶はあるが、そこからは寝て起きるたびにリセットされてしまう。あのコスプレじみたビジュアルに誰しも最初は違和感を覚えるものの、ドライな人間のようでいてたまに見せるいわゆる普通の女の子らしい仕草に妙に俺はどんどん引き込まれていった。

記憶がリセットされてしまう一方で、世界は1日1日歩みを進めてゆくし己の身体も経年変化する。何より、探偵業やオフで関わった人たちが彼女を取り巻く事象の記憶を持っている。そういうものたちを頼りにして物語や感情に変化が起こるので、俺のような受け手は考えれば考えるほどキャッチーなそのプロットの、脇であったり奥行きに切なさを見出して泣いてしまう。投影する自己なんて無いはずなのに。

岡田将生くんが演じる隠館厄介(かくしだてやくすけ)がヤバい。超絶美形&高身長そして優しいというスペックでは現実にはあり得ないほどの3枚目キャラを見事に演じきっているし、その捻れが俺の切なさを加速させている側面もあるだろう。生まれ持った「厄」によって仕事はすぐクビになり、無実なのに事件の容疑者とされることを繰り返す、実写版の追手内洋一(ラッキーマンの変身前)。

自身も「運が悪い」と嘆き劇中でしょっちゅう喚いている。が、掟上今日子と出会うことにより変化してゆくその様が実にヤバいの。自身や運を呪ってばかりではなく、心から相手のことを想い、時と場合、また己の行動次第によって道を切り拓ける可能性はあるのだということに気付く。

掟上今日子と厄介が協力して、小説家の作品100作近くを記憶がリセットされないよう一睡もせずに読破して事の真相を突き止めようとするシーンと、最終話は、何度も観ても涙が出る。これまでかなりどうでも良い部類の人間としてあしらわれていた厄介が、自分に向けられた信頼や記憶をリセットされることもやむなし、今生の別れと覚悟し持てる技術を駆使して彼女を救う。結果、ここに来て職を転々としてきた「厄」が反転して命を救いつつ2人の距離を縮めることになるのが感動的。いくら相手のことを想っていても知識と経験が無ければ無力に終わることの方が現実には多い。この局面でそれをプラスに持っていけるなんて・・・

最終回は更にヤバい。厄介が備忘録として書き溜めていた事件簿が掟上今日子に届く。彼女の記憶のリセットを利用する悪に軟禁され「掟上今日子」ではない者として過ごしていた日々よりも、その備忘録と執筆者である厄介を信頼し愛することを選ぶ。この状態に至るまでに彼女は数日もの間眠らずに機を伺っていたため想いが通じ合ったのも束の間、今日子を眠気が襲う。「忘れたくない」と泣く今日子に対し、厄介は「あなたの名を呼びます、何度でも。だから眠っていい」と微笑みかける。愛が大きな障害や時空を乗り越えた瞬間を俺は目撃した。こんなに美しく優しいクライマックスあるのかよ。

圧巻のアンダーライブ全国ツアー2018 ~北海道シリーズ~

中田花奈
前回の全国握手会で推しからの認知切れを体感し凹んでいた俺は、とんでもないタイミングでドラマ掟上今日子の備忘録を見てしまった。時を同じくして推しであるところの中田花奈さんが座長(乃木坂46 21枚目シングルのアンダーセンター)を務めるアンダーライブ北海道シリーズがZepp札幌であったので行ってきた。アンダラはいつやるかも明確なわけではないし、たまたま推しが座長をやる、そしてそれが札幌で行われるというのは本当に幸運なこと。宮崎や徳島など地方で交通の便がだいぶ厳しいところにもお邪魔して楽しんできたが(現地でライブを心待ちにしている方には大変失礼な物言いで申し訳ない)、都市部で観られるのはやはり色々と都合が良い。

アンダラ北海道、本当に、本当に、本当に素晴らしかった。総合演出や豪華さでは全体ライブの方が凄いに決まってる、予算もかけてるし何よりメンバーが勢揃い。でもショーとして、ライブとしては完全にアンダラの方が質が高い。特に今回は凄かった。

OP. 中田花奈のソロダンス【エロ】
01. 欲望のリインカーネーション(中田、みり愛、和田、佐藤、阪口)【エロ】
ダンストラック【エロ】
04. バレッター和ver.ー(樋口、山崎、能條)【エロ】
11. 革命の馬(吉田、中村、川後、琴子、中田)【エロ】
12. 逃げ水(能條、かりん、樋口)【大感動】
13. おいでシャンプー(センター中田)【大感動】
14. シークレットグラフィティー【大感動】
15. ガールズルール(センター理々杏)【大感動】
18. インフルエンサー(センター中田)【大感動】
20. ここにいる理由(センター中田)【大感動】
21. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた(センター中田)【大感動】
アンコール
23. 春のメロディー【大感動】

おわかりいただけただろうか。セトリをかいつまんでみたが、エロと大感動の波が凄い。実際はエロなのか大感動なのか区別が付けられないようなのは無理矢理振った。ちょっとググれば今回のアンダラが本当にエロかったのがわかると思う。こんなの全体ライブでは無理だろう。お子ちゃまには刺激が強すぎる。正直OPのソロダンスちょっとどういう目で観たら良いのかわからんかったおじさんも。エロいダンスからエロい欲望のリインカーネーションで始まるライブ、意味不明過ぎ。元取れました。アンダラに行かないでわかったようなこと言うやつもうGood Night(死語)

誰も予想し得なかった「逃げ水」のモータウンアレンジ、それを矢島美容室ならぬドリームガールズに扮した3人が熱唱。アレンジ良すぎ、ちょっと打ち込みがチープだったけど。アレンジであのクソ曲があんな名曲に変わるなんて・・・歌も相当頑張ってた。シークレットグラフィティーは本当に良い曲で振りも可愛くてひなちまに恋しちゃうし、センター理々杏ンのガールズルール、もうこんな規模で何度も観られるもんじゃないよ、既に至宝。最高のヴァネッサパラディ歌謡こと春のメロディーを観られてもう何も思い残すことは無い。

中田さんの居ない2018春のアンダラ中部シリーズ、名古屋と静岡に行ってきたが、そこからのFM FUJIライブの横浜アリーナでセンター中田祭りのあのパズルの最後のピースがハマった感、感無量でした。今回のアンダラで座長とはいえまたここまでやってくれるとは・・・何で中田花奈さんがピン仕事をこなしたり精鋭揃いのメンバーの中でここまで前へ出られるのか疑問な人もいるだろう。彼女のダンスの素晴らしさ(そしてハロプロに比べれば自分なんてまだまだという姿勢)、何でもやりますやらせてくださいという貪欲さ、そして握手対応の素晴らしさ(欠席もほぼナシ)、これらの鉄人ぶりを知れば納得せざるを得まい。

今回は忙しさに輪をかけてセーラームーンのミュージカル(セラミュ)まであったので、セラミュ組はほとんど時間が無いなかでのアンダラへの合流で本当に大変だったようだ。ただ、そういう時にいつも語られる、「メンバーが支えてくれる、教えてくれる」という言葉。このグループを好きになって本当に良かった。セラミュも本当についてゆけるかどうか半信半疑で舞台を観に行ったけど、あんなに感動するとは思わなんだ。周りのプロ中のプロの役者さんには並べないまでも、みんな歌も本当に頑張ってる。

アンダラは木曜と千穐楽の金曜の2日間だった、オールスタンディングはこの年齢この腰にはかなり堪えるが木曜はなんと前から5列目ほどでエロと大感動にどこかの血管がプチプチ切れて瀕死だった。金曜はクソ番で175cmの俺でもそんなに視界が良くなかった。木曜の補完があるから生きてゆける。近くの女の子は全然見えなくてショックでうなだれてた。

厄介ヲタであることの自覚

何故乃木坂と掟上今日子のことを同じブログにまとめるのか、そのことについて書かなくてはならない。時系列はこうだ。

9月9日
全国握手会 @幕張メッセ
認知切れに凹む

10月4日-5日
アンダーライブ北海道 @Zepp札幌
大感動

10月21日
個別握手会 @幕張メッセ

10月27日
個別握手会 @パシフィコ横浜

そもそも俺は自らを覚醒後の隠館厄介のような人間であると誤って認識していた可能性がある。握手会で名札を付けてメンバーに覚えてもらおうとする奴はワック(もうGood Night)、メンバーにあだ名を付けてもらおうとする奴はワック(もうGood Night)、そもそも接触が、とか認知が、とか欲望を剥き出しにしてメンバーにぶつけるんじゃないよ!などと思っていた。多分言ったり書いたりもしていた。しかしその実は、いつも同じような服装で、DJであるという認知をされていることに慢心しあぐらをかいていたのだ。

9月9日の全握で、中田さんにはじめまして風の顔をされ、これまで何度か会話のネタにもなったTシャツを「(私のと)色ち!」と、彼女らしい朗らかな対応ではあったものの、一瞬で俺は認知切れと判断し凹んでしまった。しかし個握と違い全握は本当に一瞬で剥がされるため、彼女たちだって毎回の握手で何枚も何十枚も買ってくれるような太客以外は一瞬では判断のしようもないかもしれないのに、俺は勝手に凹んでいた。これでは隠館厄介どころか明るみの厄介ヲタ(YAKKAI WOTA、やっかいなオタク)ではないか・・・

良い歳して、大して積んでもないのに(=数百枚など大量に同じCDを買う行為をしてもいないのに)、しかも全握という特殊な状況で、認知切れと断定して一方的に凹む厄介ヲタ。これはモテキ藤本幸世のダークサイドと極めて近いものがある。対象にコミットしていないクセに見返りを求める。つまりクズ。ただしそんな俺にもこれまで死なずにサバイブしてきた運とそれなりの生活術があるため凹んでばかりは居なかったし、アンダラ北海道には意気揚々と向かいそして死ぬほど楽しんだ。久々にアンダラに参戦した青森在住の友人とも飲み食いしまくりいつも孤独に臨んできた地方遠征よりも確実に楽しんだ。

そして、大逆転が訪れた。

10月21日 個別握手会 @幕張メッセ

中「あ!おはよー」

俺「(え?この反応・・・やっぱり覚えてる?)」

俺「おはようございます。アンダラ本当に最高でした。本当に最・・・(言葉に詰まる)」

中「(目を細めて)遠くまでありがとね」

俺「本当に最高でした!ありがとうございます」

剥がされ、荷物を取り、レーンから離れながら俺は泣いていたと思う。その時、認知がどうとかどうでも良くて、彼女にありがとうとまで言わせてしまって恐れ多いとも思ったが、あの熱狂や感動を一瞬でも分かち合えたような、錯覚でもそんな気にさせてもらえたことに昂ぶってしまい、息が詰まった。そうだった、認知がどう、こちらへの興味関心がどうとかじゃない。彼女の素晴らしいダンスや沈金(ラジオ番組)の面白さ、素晴らしいグラビア、それを称賛し続けるだけで良かったんじゃないか。仕事を褒められて嫌な気持ちになる人はいない。握手には色んな人間が来るだろう、だから俺はひと目間近で謁見させていただく替わりにいつもいただいている感動への感謝だけ伝えれば良いのだ。初期衝動を維持しよう。

10月27日 個別握手会 @パシフィコ横浜

俺「公開されたBUBKA表紙の中田さん、みなさん最高です!中面も早く読みたい」

中「表紙良いよね!?私もまだ見てないんだ~」

俺「さ、3冊予約しました」

お時間でーす

中「ヤバい!笑」

これこれ、こういうので良いの。というかこれでも求め過ぎなぐらい。

女「ヤバい!(キモ)」

ぐらいしか得られないんだから日常では。握手会レポ盛る奴もうGood Night。

若月佑美さんが卒業する。仲良しの女子校出身4人組、女子校カルテット最後の表紙、グラビア。

↑Amazonでその表紙だけでも見に行って欲しい。そして本日公開された女子校カルテットのMV。

今日これを昼休みオフィスで見てしまいトイレに駆け込んだ。殊更に強調される「卒業」モチーフのMVがとても苦手というか人の心持ってたらキツ過ぎて普通に消化できねーべ、とすら思ってたが、これは見れる。トイレには駆け込んだけど。

YAKKAIから隠館厄介へ

俺は、俺たちは、隠館厄介になるしかない。(cf: 刹那Fセイエイ「俺が、俺たちが、ガンダムだ!」)

掟上今日子の備忘録のところで書いた厄介の行動を思い出して欲しい。

“これまでかなりどうでも良い部類の人間としてあしらわれていた厄介が、自分に向けられた信頼や記憶をリセットされることもやむなし、今生の別れと覚悟し持てる技術を駆使して彼女を救う。”

“「忘れたくない」と泣く今日子に対し、厄介は「あなたの名を呼びます、何度でも。だから眠っていい」と微笑みかける”

もし次会ったとき、それがどちらかの”はじめまして”になろうとも、紳士たれ。真摯たれ。

これが例えば

アイドル「忘れたい」

キモヲタ「あなたの名を呼びます、何度でも」

これでは悲劇としか言いようが無いが、真実とはフランス映画のように虚実綯い交ぜであるもの。アイドルがステージに立つ以上、夢や光と共にどうしようもない現実や闇も生まれるものだ。アイドルの一方的な「忘れたい」も、キモヲタの「認知されたい」もそんなに都合のいいものは存在しないのだ。生きようと決めたその世界にコミットすれば自ずと結果はついてくる。何を言ってるか全くわからないでここまで読んでしまった人には申し訳ないことをしたが、とにかく俺は隠館厄介になる。

アイドルカテゴリの最新記事